若葉鍼灸院の近くの御池通には、街路樹としてケヤキが植えられています。
子どもの頃からお世話になっているケヤキ並木は、1度地下鉄工事の時に撤去されて、新しく植え替えられました。
大きく育った木々は、春、夏には目に優しい緑と、ほど良い日陰を提供してくれて、冬には樹形の美しさを楽しませてくれます。
今は落ち葉の季節で、地面に広がる葉を踏みしめて歩いていると、良い香りがして、森の中にいるような気分を味わえるのが素敵な所だなと感じています。
鍼灸医学を学ぶ上で重要な古典文献の1つに、黄帝内経というものがあります。
2000年くらい前に書かれたもので、黄帝の質問に、師匠の岐伯が答えるという形式で記載されています。
その内容は、鍼灸医学の世界観や生理学、解剖学、病理学、治療学など多岐に渡り、当時の医師達が知識を持ち寄って編まれたものであると言われています。
2000年前と現代の繋がりを感じながら治療を続けさせてもらっていると、さらに歴史の長い、生命や宇宙の不思議さにも思いが馳せられるようになってきました。
東洋医学では、1日24時間のうち、12種類の内臓の働きがそれぞれ活発になる時間帯があると考えられていて、子午流注と呼ばれています。(左図)
そして、特定の時間帯に何らかの不調が現れる時、その内臓の働きが弱っているのではないかと推測する事ができます。
私は過去に、アトピー性皮膚炎の薬を使いすぎて肝臓が疲れていたために、夜中の2時台に必ず目が覚めて体がかゆくなるという状態が長く続きました。
内臓は目に見えない分、どれくらい疲労しているのかが分かりにくく、疲労の原因も様々です。
24時間何らかの働きをしてくれているために、日常生活が送れているんやなと思うと、ありがとうと言いたくなります。
中国では、新型コロナウイルスの対症療法としてお灸が取り入れられ、効果を上げているそうです。
お灸には免疫力を上げる効果があり、予防法の1つとして役立てることもできるかと思います。
「足三里」というツボは、養生のツボとして一般によく知られているツボで、モクサアフリカという団体は、アフリカでの結核治療のためにも使っておられます。
先日、師匠である三浦先生に教わって、試しに自分でも据えてみると、とても気持ちが良いので、毎日続けてみています。
比較的簡単に据えられる台座灸は、インターネットや薬局でも購入することができます。
突然の体調不良により、1ヶ月半余りの期間を休診とさせて頂き、大変ご迷惑をおかけ致しました。
今回の出来事を通しまして、もう1度初心に戻って、当たり前の事を当たり前と思わずに、1つ1つの物事に感謝の気持ちを持ちながら、丁寧に取り組んでいきたい思っております。
今後とも、若葉鍼灸院を宜しくお願い申し上げます。